PASCAL Precisionシステム

循環器疾患領域 経カテーテル僧帽弁治療システム
PASCAL Precisionシステムのインプラント
器質性僧帽弁閉鎖不全症(Degenerative Mitral Regurgitation, DMR)の治療を目的とした経カテーテル僧帽弁治療イノベーションです。カテーテル先端に配置されたインプラントで僧帽弁の前尖と後尖を把持することにより、閉鎖不全となった弁尖を近づけるように修復します。

特徴

高度な機能性を有する2つのデザイン

PASCALインプラント、PACAL Aceインプラントの画像

形態を自在に変える、解剖学的構造に合わせたナビゲーションの実現

広い可動域を持つパドルとクラスプ、および伸展させたエロンゲートポジションにより、自在なナビゲーションを可能にしています。症例ごとに異なる解剖学的構造と手技のニーズに応えます。
PASCALインプラントの形態

弁尖組織の損傷軽減を考慮したクラスプ操作とクロージャーメカニズム※

正確な弁尖把持とクラスプ操作を叶える

留置されたニチノール製インプラントは 弁尖構造に沿うように適合し、心拍動に追従します
PASCAL把持の説明

直感的で正確なコントロール、精度の高いインプラント留置を支えるデザイン※

スムーズなナビゲーションのために高度に設計されたカテーテルとハンドル

・親水性コーティングとカテーテル間のクリアランスにより摩擦を低減させることで、スムーズなトルク伝達が期待されます
・レーザーカット加工のハイポチューブを採用し、カテーテルの適度な安定性とバランスの取れたフレキシビリティを実現しています
・人間工学を取り入れたインプラントハンドルコントロールを設計しました
  • 社内検証試験ならびに市場調査の結果に基づく

僧帽弁閉鎖不全症患者180例を対象としたランダム化比較試験により PASCALシステムの有効性と安全性が認められました

THE CLASP ⅡD TRIAL:Edwards Lifesciences主導の承認時評価試験1)

経皮的僧帽弁接合不全修復術(TEER)におけるPASCALシステムは、僧帽弁の外科手術が困難な器質性僧帽弁閉鎖不全症(DMR)患者に対して、従来の経皮的僧帽弁接合不全修復システム(以下、対照群とする)と比較して、安全性及び有効性における非劣性を示しました。
CLASPⅡD試験のロゴ画像

僧帽弁閉鎖不全症(MR)重症度別の患者の比率

手技後6カ月のMR≦1+の患者の比率はそれぞれPASCALシステム 83.7%、対照群 71.2%でした。
CLASPⅡDのグラフ

手技後30日の主要有害事象

CLASPⅡDの表
試験概要
【目的】 重度の症候性器質性僧帽弁閉鎖不全症を有する患者を対象に、対照群と比較しPASCALシステムの安全性及び有効性を評価する。
【方法】 僧帽弁の外科手術が困難と判断された症候性の器質性僧帽弁閉鎖不全症[MR3+又は4+]の患者(180例)を2:1(PASCALシステム117例:対照群63例)
に無作為に割り付けし、PASCALシステムの対照群に対する非劣性を検証した。米国心エコー図学会のガイドラインに基づき、MRの重症度を0から4+の
スケールで評価した。
・主要安全性評価項目:手技後30日の主要有害事象の発現率(事前設定の非劣性マージン15%)
・主要有効性評価項目:手技後6カ月のMR≦2+の患者の比率(事前設定の非劣性マージン-18%)
【結果】 手技後30日の主要有害事象の発現率に関して、PASCALシステムは対照群と比較して非劣性を示した(PASCALシステム 3.4%、対照群 4.8%)。
手技後6カ月のMR≦2+の患者の比率に関して、PASCALシステムは対照群と比較して非劣性を示した(PASCALシステム 96.5%、対照群 96.8%)。

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Reference:
1) Lim DS, et al. J Am Coll Cardiol Intv. 2022; 15(24): 2523-36
[COI]本試験は、Edwards Lifesciencesの支援のもと実施された。著者にEdwards Lifesciencesよりコンサルタント料等を受領している者が含まれる。また、著者にEdwards Lifesciencesの社員が含まれる。

仕様・モデルナンバー

販売名 PASCAL Precisionシステム
承認番号 30500BZX00243000
販売名 Edwardsリユーザブルアクセサリー
届出番号 13B1X00231000051