2023年10月26日 TRISCEND II試験に登録された最初の150例の6カ月データによって、重度三尖弁閉鎖不全症に対するエドワーズライフサイエンス社製EVOQUEシステムの安全性及び有効性が実証

米国本社プレスリリース

この資料の原文は、米国エドワーズライフサイエンス社が2023年10月26日に発表した英語の報道資料です。以下の翻訳は、日本の報道機関向けに参考として提供するものです。本資料の内容・解釈については、英語版の原文を参照してください。また、文中には日本では未承認、または適応外使用となる製品についての記述が含まれることがあります。

英語版は http://www.edwards.com からご覧ください。

サンフランシスコ、2023年10月26日ーエドワーズライフサイエンス(NYSE:EW)は本日、至適薬物療法(OMT)を伴う画期的な経カテーテル三尖弁置換システムEVOQUE(以下、EVOQUE+ OMT)とOMT単独を、2:1に割付し安全性と有効性を評価した無作為割付比較試験であるTRISCEND II 試験の結果が良好であることを示したと発表しました。

TRISCEND II試験に登録された最初の150例のアウトカムから、30日後の主要安全性評価項目及び6カ月後の主要有効性評価項目を達成し、EVOQUE+OMTがOMT単独群に対して優位であったことが示唆されました。TRISCEND II試験の結果は、Cardiovascular Research Foundationの年次科学シンポジウムである第35回Transcatheter Cardiovascular Therapeutics (TCT)のLate-breaking clinical trial sessionで発表されました。

TRISCEND II試験では、重度以上の三尖弁閉鎖不全(TR)を有する患者さんが登録されました。EVOQUE生体弁は 95.8% の患者に留置され、以下の主要評価項目を全て達成しました。
- 30日後の主要有害事象の発現率:27.4%
- 6カ月後のTR軽減
中等度以下の患者比率:98.8%
軽度以下の患者比率:93.8%
- EVOQUE+OMTは、OMT単独よりも6カ月後の複合評価項目(KCCQ、NYHA、6MWD)において、QOL(生活の質)と機能的アウトカムが大幅かつ継続的に改善した

Columbia University Irving Medical Center/ NewYork-Presbyterian HospitalのStructural Heart and Valve Centerでディレクター、及びTRISCEND II試験の治験責任医師を務めるスシール・コダリ医師(Susheel Kodali, MD,)は次のように述べています。「TRISCEND IIピボタル試験にて登録された最初の150例から得られた安全性と有効性データを大変嬉しく思っています。新しい経カテーテル三尖弁置換術の先行研究がない中、これらのデータと結果は、重篤で有効な治療選択肢がほとんどない患者を治療する選択肢として、EVOQUEシステムに大きな希望を与えてくれます。」

EVOQUEシステムに関するFDA諮問委員会は2024年1月に開催され、その後2024年半ばに米国での承認が見込まれています。2019年、EVOQUEシステムはFDAが導入したBreakthrough Therapy Designationを取得しました。これは、生命を脅かす、あるいは不可逆的に衰弱状態にある患者さんに対して、速やかに新しい医療機器を提供するための仕組みです。その結果、TRISCEND II試験は、EVOQUEシステムの安全性と有効性を評価するために、最初に登録された150例を対象とした事前規定分析を含むように特別に設計されました。全コホートには400人の患者さんが登録されています。今月初め、EVOQUEシステムはTRを有する適格な患者さんに対する経カテーテル治療としてCEマークを取得しました。

エドワーズの経カテーテル僧帽弁・三尖弁治療(TMTT)事業コーポレート・バイスプレジデントであるダビーン・チョプラ(Daveen Chopra)は次のように述べています。「重度の三尖弁閉鎖不全症に苦しむ患者さんは、衰弱していく症状や生活の質の低下に耐えており、効果的な治療を切望しています。これらのデータは、以前、単群TRISCEND試験で発表された有望な結果を基に構築され、治療を必要とするより多くの患者さんが治療を受けられるようにする、現在のクリニカルエビデンスに追加されるものです。」
エドワーズは、強固なクリニカルエビデンスに裏付けられた僧帽弁及び三尖弁疾患を有する患者さんの治療の変革に取り組んでいます。EVOQUEシステムは、エドワーズが開発中の複数の経カテーテル修復/置換治療機器のひとつです。