2023年03月06日 米エドワーズライフサイエンス社、大動脈弁狭窄症のライフタイムマネジメントに関する新しいデータをACCで発表

米国本社プレスリリース

この資料の原文は、米国エドワーズライフサイエンス社が2023年03月06日に発表した英語の報道資料です。以下の翻訳は、日本の報道機関向けに参考として提供するものです。本資料の内容・解釈については、英語版の原文を参照してください。また、文中には日本では未承認、または適応外使用となる製品についての記述が含まれることがあります。

英語版は http://www.edwards.com からご覧ください。

2023年3月6日、ニューオリンズ-エドワーズライフサイエンス(NYSE:EW)は本日、初期の大動脈弁狭窄症(AS)患者の死亡率および心機能障害を調査した新たな重要データと、リアルワールドのMedicareデータを用いて10年間の経カテーテル大動脈弁治療(TAVI)再介入率を調査したデータを紹介しました。 米国心臓病学会ACC.23/WCCで発表されたこれらの研究は、ASを持つ患者さんのライフタイムマネジメントに関する議論に貴重な洞察を加えるものです。

ASの死亡率
 「重症度ごとの未治療の大動脈弁狭窄症の死亡率:大規模リアルワールドデータからの結果」という研究において、Morristown Medical CenterのGagnon Cardiovascular Instituteの構造的心疾患プログラムディレクターであるPhilippe Généreux医学博士らは、egnite社の心血管管理データベースに登録されている米国24病院の160万以上の心エコー図を分析しました1,2。この研究では、AS重症度の評価が可能な約60万人の患者さんについて、すべてのASの程度において、未治療のASは死亡リスクの上昇と関連していたことがわかりました。例えば、未治療の中等症ASの2年全死亡率の平均は約20%で、重症ASの死亡率と近いです。

Généreux氏は次のように述べています。「本解析による主な結果は、ASの重症度が十分に認識されず、治療が不十分であるために、患者さんの不必要かつ予防可能な死亡につながる可能性があるということです。リアルワールドデータを用いた我々の研究は、心エコー図によるASの重症度を適切に判断することの難しさを強調し、軽症や中等症といった段階でのASに伴う死亡率がこれまで想定されていたよりも高いことを浮き彫りにしています。どちらの点も、AS患者において介入タイミングを逃さないことの潜在的な利益について継続的に研究することの重要性を示します。」

TAVI 10年後の再介入について
マサチューセッツ州ボストンの心血管インターベンションおよび構造的心疾患専門医であるSuzanne J. Baron, M.D., MScが主導したMedicareデータの解析により、TAVI後10年までの再介入率が非常に低いことが示されました。 2011年から2021年の間に経大腿および経心尖アプローチによるTAVI治療を受けた230,644人の患者さんのうち、弁膜症の再介入を受けたのは1,880人のみでした。 死亡という競合リスクを考慮すると、再介入の割合は全体で1.63%になります。 さらに、次世代技術の導入に伴い、再介入の割合は減少しているようです。
Baron氏は次のように述べています。「観察された継続的な再介入率の低さ、および先端技術による再介入率の低下は大いにインパクトがあり、特に若い患者さんが治療を受けている場合、治療オプションとしてTAVIを評価する際のハートチームや患者さんの意思決定に貴重な情報を提供します。より多くのデータが必要ではありますが、この結果は間違いなく心強いものです。」

エドワーズライフサイエンス社の経カテーテル大動脈弁部門およびサージカル部門担当コーポレートバイスプレジデント兼グループプレジデントのLarry Woodは次のように述べています。「これらのデータは、患者さんにとって最善のアウトカムを得るためにはASの進行に介入する正しいタイミングを研究する緊急性を強調しており、現在進行中のPROGRESSおよびEARLY TAVR試験から得られるであろう追加データに期待しています。実績のある治療法があるにもかかわらず、一部の患者さんは旧態依然とした治療法によって不必要な心臓へのダメージや死亡を引き起こしているかもしれません。」

1egnite社のCardioCareソフトウェアは、Edwards Lifesciences社が創出支援しています。
2Généreux博士は、Edwards Lifesciences社の有料コンサルタントです。